「時間は存在しない」のラストはどうなんだろう?

これは、久々のヒットでした。kindleで読みました。

 タイトルからすると固そうなないようですが、比較的優しく書かれてあります。

 皆さんが持つ「時間」の固定観念をひとつずつつぶしていく感じです。時間は絶対的なものではないということ。
 まあ、確かに「今」を知ることに感じても、少し前、電話とかがなかった時代には自分の「今」はわかっても遠くの「今」はわからない。
 などなどの話を積み上げていき、概念をぶち壊してくれます。そして、本当は「時間」ってどんなものなのかという解説に入っていきます。ここで「エントロピー」が出てきます。

 一連の流れはわかりやすいですね。
 amazonの書評で、邦題が悪い、ってことが書かれてあって、確かにそう思います。「時間は存在しない」という命題では書かれていないと思うので、その点は注意が必要でした。

 全体的に筆者はうまいな、と思います。数学の式(物理の式)が一つだけ出てきて、出したことに対して読者に許しを請うところがあるのですが、そういえば、ホーキング博士の本にも同じような文章があったかな、と思って懐かしく思いました。ホーキング博士の方は確かエネルギーのでアインシュタインではなかったかな?

 読んでみて、本当に面白く、自分が賢くなったような気がして、他の人に話したくなります。しかし、中途半端な解説になること間違いないので、やめます。

 これは、本で欲しいな、と思ったのですが……。
 最期の章は、筆者の感情が入ってきます。確かに内容は当てはまり、良い終わりとも言えますが、個人的にはなんか、興ざめしてしまったのですね。それが、悔しいです。
 ただ、知らないことを知ることができ、生きていいてよかったな、と感じる本と言えます。

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