昨夜は勉強帰りで遅かった。24時近かった。
しかしながら電車は人が多く、定時で帰ったときと同じくらい。
それに、子供もいた。いや、普段よりも多くいた気がする。
明らかに小中学生あたりの子供たちがちゃらちゃらと居た。
こんな夜遅く、何やってんだ!
昔の人の声が聞こえるが、今は、いたって普通なのかもしれない。
そんな風景を見ていたらあることを思い出した。
私が小学校5年生のころの話だ。
将棋を本格的に初めて一年が過ぎた頃だった。本好きな私は、あちこちの本屋にある将棋の本を読み漁っていた。小さい本屋ばかりだったのですぐに制覇した。そんなに頻繁に増えるものでなく、何回も読み直していた。立ち読みね。昔はこの辺おおらかだったのかもしれない。漫画本もビニールがなかったしね。
そこで私は、少し大きめの本屋に行くことを思いつく。そこは家族でしか行ったことの無いところで、電車で二十分ほどかかるところにあった。
電車賃がかかることと、一人で電車に乗ることが初めてだったこともあり親の承諾がなかなか取れなかったが、何とか頂いて、放課後、一人で駅まで向かう。
今でも覚えている、いつもと違った雰囲気。一人ってこんなに違うんだという新鮮さ。
車内の席は空いていたが、座るのをためらってしまい、ドア際で立っていた。
そして、やっとあと一駅! わたしは意気揚々とドアの前にたった。
その時だった。
「僕、一人なの? さっきから見ててひとりだから」
振り向くと、おじさんが立っていた。笑顔だったのを覚えている。私は一気に怖くなった。
「はい」
おじさんは続ける。
「大丈夫? 一人で大丈夫?」
私はただ、「はい」としか言えなくて、目的の駅についた途端、走って逃げてしまった。
どうだったんだろう?
おじさんは心配になって声をかけてくれたのかもしれない、というかそうだと思う。私は当時から背が小さかったので、小学校の低から中学年あたりに見られたのかもしれない。
心配してくれたのに、申し訳ない……。
ただ、今なら、どうなのかな……。もれなく捕まってしまうのかな……。
親の方も保護者的な側面で良くないのかな……。
時代は変わったなあ、とにかく。
そう思った深夜でした。

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