検討項目としての「他通貨両建て」

 こんにちは。

 長年FXをしていますと、いろんな手法に出くわします。私の悪い癖で、結果が出なくなると、早い段階で手法を変えてしまい、また結果が芳しくなくなると変えてしまうという悪循環を起こすことがあります。

 なので、そういう時って、いろいろなところから手法を探ってしまうのですね。ネットやら本やら……。

 そんな中、興味を引く手法が見つかります。でも「面白そうだな」と思うくらいで、用いるところまで進めないものもあります。

 しかしながら、深くつめていけば何かしら掴めそうだな、という喉の奥に「引っ掛かっている」ものもあります。

今回紹介するのはその中の一つです。

両建てについて

「両建て」といえば、一通貨、例えばUSD/JPYで、longとshortを同期間に取引することです。

利点としましては、

  1. 損失が固定されること:longとshortを同時にエントリーした場合、スプレッド考慮するとどうしても損失になってしまう。ただ、損失が広がることはない。
  2. スワップでプラスになる方策を取れる:通常longと shortのスワップを比較するとマイナスになります。ここをうまく工夫をすると、スワップでプラスにできる場合があります。
  3. つなぎ売りができる:「つなぎ売り」という手法があります。これはlongとshortをずらしながら、利益を増大させていく手法です。これはこれで面白いのですが、今回は紹介だけにします。

難点としましては、

  1. 2倍の手数料が持っていかれる:スプレッド差が二倍かかるので、必要証拠金が二倍かかります。ロット数を増やせばそれなりに証拠金が必要ですね。
  2. 利益が出ない:あくまでも損失が固定されてしまうのみなので、やってどうなる? という疑問が残る。

つまり、普通に両建てしても、面白くとも何ともない、と思えるのです。

仲の良い通貨

 そこで、今回のメインテーマ「2通貨間の両建て」についてです。

 これは、ある通貨はlongに、もう一つの通貨はshortにエントリーする方法です。これって、普通に皆さんが行っていることだと思います。

 「USD/JPYはlongで。CAD/USDはshortで仕掛ける」等いろいろありますものね。

 通貨はいろいろあって、その通貨特有の動きがあります。しかし中には「仲の良い」通貨も存在します。例えば「EUR/JPY]と「GBP/JPY」。下図は両通貨の日足を並べたものです。

EUR/JPYGBP/JPY日足

似てますよね、似てる似てる。

2通貨間の両建て

こういった通貨達で両建てをするのです。例えばEUR/JPYはlong、GBP/JPYはshortで。

同じような動きをするのであれば、単一通貨の両建てと同じく、面白くとも何ともないのではないか、と思います。

しかし、単一通貨のように「同じ動き」ではありません。「同じような」動きです。

そうです。違う通貨ですので、乖離が起こるのです。そこを狙うのです。

例えば下図(5分足)です。

5分足

同じような動きですが、①のローソクを見てみますと、EUR/JPYの方が大きく下がっています。そこで、次の足に入る直前で両建てを仕掛けます。②とのことです。

EUR/JPYをshort、GBP/JPYをlongで。

次の足でEUR/JPYは長い陰線で、GBP/JPYは短い陰線です。次の足に切り替わるところで決済です。そこで、利益が発生します。

これは一例ですが、より乖離している個所をじっくり待つこともできます。基本「同じような動き」なので、損失は「ある程度」固定されているからです。

難点ですが、

上記のエントリー箇所で逆に入った場合、つまり「EUR/JPYをlong、GBP/JPYをshort」でエントリーした場合、次の足では利益は出ません。損切もしくは待つしかないでしょう。

また、スプレッドが狭くないと、ほとんど利益にならないでしょう。

現在の結論

 単一通貨での両建てよりは面白味はあります。両建てで利益を求めるつなぎ売りなどと比べると、難しさはそれほどないと思います。

ただ、通貨の選択、エントリーポイントやどちらをlongにするかなどの検討項目は少なくはないと思います。

 この案をどこかで見た時、「面白い」と思い、「ある意味必勝法になりえるのでは?」とも思いました。
 でも、そのうち検討してみたいな、と思いながらすでに数年経ってしまいました。

 もし、ご興味ある方がいましたら是非検討してみてください!

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