13年前の3.11の私

こんにちは。

昨日は3.11でした。それぞれの思いがあると思います。

当時私は、会社を辞めて半年ほど経った頃でした。病気治療のための入院を3月末に控えながら、就職活動をしていました。

その日は退職後初めての面接日でした。自転車で約30分の印刷工場の、パートのような仕事でした。体が本調子ではなくて、まだまだ掛かりそうな時期で先行きも見えず、ただ何かしら稼がないと、失業保険が切れた際に途方に暮れると思い、何かしら体を動かすためにも仕事を探していました。

面接はしている最中からダメだとわかりました。向こうは体力の不安の無い人が第一優先だったので、もう私は論外、という感じでした。

家に帰って新たに履歴書を書いて出そうと思ったのですが、少しでも早い方がいいと思い、遅い昼食を兼ねて、通り道の小さなショッピングモールのフードコートに入りました。2時過ぎでした。

ケンタを食べた後、履歴書を書き始めました。一階にあるそのフードコートは天井まで全面ガラス張りで、外が良く見える設計でした。
周りには子連れの母親たちが団らんしていました。

黙々と履歴書を書く私。周りを見て、外を見て、ただただ、雲がかった気持ちのまま、明日はどういう気持ちなのだろう、って思っても、きっと同じで雲のまま。
本当は、行きたくはない。こうやって履歴書を書いているけれども、どこも行きたくはない。わかっているけど、生活するためには仕方がない。とて、行きたいところはというと、到底今の私には提示できない。体がもつかもわからない……。

その時、地震が起きました。ガラス張りの壁がぐわんぐわんと揺れます。私はどうしたらいいかわからないまま、座っていました。
「危ないから、逃げて!」
振り向くと店の奥に避難したさっきの母親の一人が私に向かって叫んでいました。
思わず「はいっ」っていって、すぐに立ち上がり、奥に行きました。

しばらくすると揺れは止まりました。席に戻るみんな。ただ、いつもとは違う、と感じていました。母親たちはすぐさま片付け帰り支度。
この時よく覚えているのが、へらへらした店員がガラス張りの壁にあるドアを何回も開閉しながら、こちらに向かって「もう、だいじょーぶでーすよー」と笑いながら言っていました。
違うんだよ、これからなんだよ、これから。
その店員を見て、私も片付け、店を出ました。

家に帰る途中、履歴書を送ろうと郵便局によりました。まだ、平常運営中でした。
しかし、その帰り、お母さんたちが外に出ているのですね。おそらく学校にいると思われる子供の帰りを待っているのですね。その光景が忘れられない。

家に帰ると、テレビの上に置いてあった卓上のカレンダーが落ちていました。そのくらいで済みました。

その後、本当の恐ろしさが時を刻むごとに露になっていくのですよね。

私は、こんな形で地震を受けました。今思い出しても、心が痛いです。

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