私もすでに50代です。なので、こういった本は気にかかります。
そして読んでみたのですね。佐藤優さんは好きな作家さんなこともありますし。
こういった本を読もうとする人って「50代になって、どう生きようか?」とある程度これからの人生にネガティブなイメージのある方だと思うのですね。
突っ走っている50代は、他の本を読むと思います。
私はというと、明らかに前者で、つまずきを確信にかつこれからの人生に困惑している最中です。
私のような方が、この本を読んでみると、大概へこみます。
転職は危険。定年までおとなしく、じっとしていよう。語学はもう遅い。新しいことは無理等、かなりくじかれます。
完全な守りですね。
「これからどう生きよう」と思って読む方(私も含む)は、
このままでいいのだろうか?
もっと飛躍できるのではないか?
このまま死んでしまっていいのだろうか?
といった、上記の問いに対する答え、いわゆる「救い」を求めて本を読むと思います。
そういった中、「おとなしくしろ」「定年まで今の会社で」「起業、転職はするな」等言われると、ある意味「現実」に引き戻され、「私はもう遅いのだな」「希望なんて持っちゃいけないんだな」「あとは死ぬだけだ」と思ってしまうのですね。
後半はキリスト教である筆者の生き方的なことが書かれてあり、「ああ、こういった結論が出てくるのも無理はない」と思います。
私たちは「死刑を宣告された」者たちです。そこで、最期には宗教に頼る面もあると思います。そこに「救い」があるのかもしれません。
逆に、そこにしか「救い」がないのかもしません。
むやみやたらに「五十代でも遅くはない!」という本もありますが、この本は対極ですね。
「起業、転職は危険」とこの本のはありますが、ただ「準備がしっかりできていて、事業計画書も妥当なものであればよい」という旨もあります。
なので、私は、しっかり準備しようかな、と思います。
ある意味、今読むには危険な本でした。
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