何を話せばよかったのだろう?

ちょっと前になる。

家電を売っている店で、旧友を見かけた。学生時代のバイト仲間だ。バイト仲間は結構いたけど彼とは特に仲が良く、二人で飲みに行ったこともあった。
社会人になってからは距離的にも離れてしまい、会うこともなかった。なんせ、携帯どころかネットもなかった時代。離れてしまうと、実家の電話で消息を尋ねるしかない。または手紙だが残念ながら住所は分からなかった。

そんな彼を見かけた。すぐそばで店員を話しているところだった。その声と口調ですぐに分かった。顔を見てああ、彼だと確信した。隣に女性がいた。おそらく奥さんと思う。私も奥さんと一緒だった。

わたしは、一瞬迷った。しかし、静かにその場を離れた。

理由はいろいろあったが、明確ではなかった。結果として、その場から離れてしまった。

そして、今思うんですよね。もし話しかけても、何を話せばよいのかな、と。

話すことはいっぱいある。なんせ30年以上たってますから。でも、なんか、違うかな、と。

変な言い方すると、出会った頃の「始まる前の僕ら」は、今、「終わってしまいそうな僕ら」と変わってしまった。なので、変にお互いを突っつくと、「はじまる前」に戻ってしまう。気持ちだけね。そうすると、なかなか現実を受け入れられなくなってしまう。受け入れると途方もない悲しみがお互いを包み込むと思う……。

なかなか、難しいなあ……。会って話したいという気持ちは多々あるのは間違いはない。しかし、十分に準備していかないと、参ってしまう可能性がある。

同窓会とかって、その辺は良いのかもしれない。事前準備が十分にとれるしね。

しかしなあ、終わる前に会いたいね。

コメント