中古車屋さんの話、つづき

昨日の流れで、思い出したことがある。

昔バイトしていた中古車屋さんの話。
ちょっと前、車を買い替えたくていろいろ調べてたりしていた。結局、話は流れてしまったのだが、そういえば、私、中古車屋さんでバイトしていたなあ、という話。これはもう数十年前のこと。まだ、バブルがはじける前の、国が裕福だったころの話。私は洗車とか...

 

当時はバブルだったが、私は学生だったので、よくわからなかった。
そんななか、この中古車屋さんは儲かったっていたようだった。
バイト代もなかなか良かったし、お昼のお弁当も仕出しの真四角な箱に入っていて、高級そうだった。

バイトしていた2カ月間、週一回ほどくる人がいた。
すぐわかる。車種に詳しくない私でも、それが高級車と分かるくらいの車で来ていたから。

はじめて私が見た時のことだ。

やたらと長く、金色っぽいベンツが来た時、「やべーやつかな」と思った。
しかし、僕以外の従業員が一斉にその車の周りに集まった。そして、洗い出したのだ。

「お前も、やった方がいいよ」

そういって、綺麗なタオルを渡してくれた。つまりお前も洗車しろっていうこと。

その車の主は、明らかにやべーやつっぽい身なりだったが、車屋さんの社長と仲良しなようで、遊びに来たようだった。

洗車も終わり、ワックスも掛けおわり、数時間たってその方が店から出てくると、従業員は再び集合し一列に並んだ。その方は「ありがとう」と言いながら、従業員に1000円づつ渡していた。
私ももらった。笑顔だった。見た目と違って優しそうなスマイルだったのを覚えている。

私がバイトしていた二カ月間の間の2、3回、中古車屋さんに完全に場違いな高級車があった。社長がどこかで買取したものという。そういつ時って、必ずその友人がくる。つまり、次の車、どう? という感じで見に来させるようだった。とにかくでかい車が主だった。

従業員は来るたびに車洗って、並んでお金貰っていたが、私は2回くらいでやめてしまった。遠くの車を洗って、気づかないふりをしていた。

なんか、馬鹿らしくなってしまった、そんなことを覚えている。

その方だけじゃなく、高い車も良く売れていたなあ……。

バブルだった……。

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