事実ではないけど偏見を持ってしまう(おばさん編)

先日、クレーンゲームをした。家族でショッピングモールに行ったときの事。

小型のアームが自由に動くタイプのクレーンゲームで、お金を入れた後、どのくらい動くのかなとアームを前後左右に動かしていた。最後部に動かしたその時、いきなり動かなくなった。コインカウンターにはエラーマークが。

近くを歩いていた店員さんを呼び止め、来てもらった。腰の低いおばさんだった。おそらく私より年上。つまり60歳近く。
エラー表示とクレーンの位置を見るなり、それまで穏やかだった態度が急変する。
「この機械は奥まで持っていくと止まるんですよ。それで、これはあなたがやったの? それとも、こうなってたのを見つけたの?」
そういわれて「私がやりました」という、なんか犯人の自供っぽい言い方になってしまったが、そういうとおばさんは機械をあけて、アームを定位置まで運び、「気を付けてくださいね」と言い残して去ってしまった。
クレーンゲームは子供が小さいときからかなりやっているけど、奥に進めたから止まったという事は無かった。そういう設定なのかどうかわからないけど、とにかく初めての出来事だった。それに、なによりなぜか怒られてしまったことと、久しぶりに「あなた」って呼ばれたことに驚いた。

会社の近くのドラックストアで買い物をしたときのこと。
そこで薬やお菓子は買ったことあるが、カップラーメンは初めてだった。
そこの店員はおばさんが主だった。私より上なので60歳前後だろう。
「いらっしゃいませ」
からはじまり、商品の扱いやら、袋の有無やら、ポイントカードの有無に、決済の取り扱いまで完璧だった。
「ありがとうございました」と言われた後、私が「すみません。箸ください」っと言った途端だった。
「はし、ですか……」
とても、本当に嫌そうに、引き出しから取り出し、ぽんと台の上に置いた。私はそれを取って店を出た。その言いっぷりの裏には「割りばし使うなんて、最低よあなた。この時代に……」という意思が見え隠れしていた。

こういう事象があると
「おばさんって、やだな。歳とるとこうなってしまうのかな。ある意味しょうがないのかな。歳は取りたくないな……」
って思ってしまう。私のような、既に年齢を重ねた者が言うとすれば「こういった歳の重ね方はしたくないな」っていう意見になる。

ただね、数年前、近くのコンビニには元気なおばさん店員がいて(アラ60)、その人はとても元気でよく気が付く方で、私が朝に野菜サラダやその他買うと必ず箸を添えてくれた。何回か行くと覚えてくれて「いつもありがとうございます」とか言われて、ちょっとしたことだけど気分は良かった。

自分自身、最初の2件の出来事で「ばばあ、嫌だな」って感じ、それは「ばばあ」全体の印象としてとらえてしまったけど、よくよく考えるとそんなことは無いことに気が付いた。
ただね、ただね、ただね……。

人それぞれなんだろうな。
問題は
「そういう人に出くわしてしまった運のなさ」
なんだろうな。

コメント