実家があったところを訪れてみた

昨日、出張の終わりに、私が小さいころ住んでいた場所に寄ってみた。
近くと言っても、やや遠回りしたが……。

通学で使っていた最寄りの駅を降り、実家へ向かう。
駅から家の道をゆっくりと歩く。
ほとんど変わっていない。びっくりするくらい昔と同じ家があった。
もっとビルやマンションとかに変わっていたり、だだっぴろい駐車場とかになっているかとも思ったが全くそんなことはなかった。

僕らが「裏の道路」と名付けていた遊び場(普通の道路だけど滅多に車が通らなかった)もそのままで、横にある大きな工場もそのままあった。
それを見た時「本当かな……」と今見ている風景を疑ったほどだ。

そして、実家のあったところへ。二十年以上前に新しい道路ができるという事で立ち退きとなった。確かに道路幅とか考えると、私の実家は三分の一ほど削られている幅だった。

ただ、見覚えのあるものがあった。塀だ。私の実家と隣を区切る一メートルほどの高さの塀はまだあった。
「ああ、これって、そのままだ」

もうそこには新しくて大きな家が建っているので近寄ったりはしなかったが、遠目で見てもはっきり分かる懐かしさだった。

ここだよね、ここ。ここが私が育ったところだ。小さい私が毎日帰ってきていた場所だ。
正確に言えば、就職するまでいたから20年くらいいたことになる。

そんな小さな私が、うっすら見え隠れして、嬉しかったね。

訪れて良かったと思います。

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